お気に入りのマグカップがあるだけで

毎朝、同じマグカップでコーヒーを飲む。
白地に淡いブルーのラインが入った、少し厚みのあるカップ。
手に取るたびに、
「今日もこれでいい」と心の中でつぶやく。


変わらない朝の相棒

このマグカップを買ったのは、5年前。
引っ越し先の雑貨店で、
たまたま目に留まって手に取った。

それ以来、朝の時間には欠かせない存在になった。
どんなに忙しい日でも、このカップにコーヒーを注ぐと、
気持ちが少し整う。


“これがいい”を選ぶ安心感

たくさんのものを持たなくても、
「これが好き」と言えるものがひとつあると、
心が落ち着く。

お気に入りの器を使うと、
それだけで日常がやさしくなる。
器はただの道具ではなく、
その日を始めるための小さなスイッチのようなものだ。


積み重なる時間のぬくもり

マグの底には、少しずつできた小さな傷がある。
それを見るたび、過ごしてきた時間の温かさを思い出す。

毎日の繰り返しが、思い出に変わっていく。
お気に入りのマグが、
今日も変わらずそこにあることに感謝したくなる。