「安心して眠る姿が教えてくれた、愛犬の居場所のつくり方」

愛犬が安心して眠る姿を見ていると、それだけで心がふっと緩む瞬間があります。でも以前は、ソファの上や床の上で何度も寝場所を変え、どこか落ち着かない様子のときがありました。「どうしたら安心して眠れるんだろう?」と考える日が続き、そこで試してみたのが、ふわふわのブランケットでした。

最初はただの防寒アイテムのつもりでしたが、その1枚を敷いてあげるだけで、驚くほど表情が変わりました。ブランケットの上に丸くなり、目を細めてゆっくり呼吸をはじめる姿を見たとき、犬にもちゃんと “自分の場所” が必要なのだと気づきました。

犬は自分の匂いがついた場所を安心できる縄張りとして認識するのだそうです。そこに、やわらかい触り心地と、飼い主のそばにいられる距離感が加わることで、さらに安心感が高まるのだと知りました。

それから我が家では、ブランケットをリビングの一角に敷き、「ここはあなたの場所だよ」 という気持ちを込めて整える習慣ができました。室内の移動が多い日は部屋ごとに置くこともあります。たった1枚の布なのに、そこが“帰れる場所”になると、犬だけでなく、私自身の心も落ち着くのが不思議です。

安心できる居場所があると、犬も人も余裕が生まれます。眠りが深くなり、いたずらや無駄吠えが減ることもあるそうです。ブランケットはただのアイテムではなく、「安心という見えない空間を作るための道具」なのかもしれません。

愛犬が気持ちよさそうに眠る姿を見ていると、私まで幸せを分けてもらっている気持ちになります。大切なのは、高価なものを揃えることではなく、安心できる場所をそっと用意してあげること。それが、暮らしをちょっと優しくしてくれるコツなのだと思います。