「“何もしない時間”がアイデアを連れてくる理由」
効率よく生きようとすればするほど、私はいつも時間に追われていました。無駄をなくし、すき間時間でさえ有効に使わなければいけない。そう考えるほど心に余裕がなくなり、思考も硬くなっていく感覚がありました。
ある日、急に予定が空いた時間をどう使おうか考えましたが、何も思いつかず、ただ散歩に出かけてみました。カフェのコーヒーを片手に、ぼーっと景色を眺めたり風を感じたりしているうちに、ふと新しいアイデアが浮かんできたのです。肩に力が入っていたときには出てこなかった発想でした。
その瞬間、私は気づきました。
“無駄に見える時間こそ、思考に余白を生む” ということに。
頭を常にフル回転させていると、新しいものが入り込む余地がありません。意識を手放し、脳を緩めたとき、まるで泉のように発想が巡ってくることがあります。何もしない時間は、決して無駄ではなく、アイデアの源だったのです。
今は意識して、意図的に“ぼーっとする時間”をつくるようにしています。たとえ10分でも、心を解放する時間を持つことで、発想力も行動力も自然と回復していきます。
もし今、考えても考えても答えが出ないときは、一度立ち止まってみてください。何もしない時間が、あなたに新しい視点を運んでくれるかもしれません。