「トイプードル2匹と私の日常」

トイプードルの2匹と暮らすようになってから、私の日常は静かに、でも確実に変わりました。朝起きると、尻尾を振りながら近づいてくる小さな足音。眠気でぼんやりしていても、その瞬間だけは自然と笑顔になれます。忙しい日も、落ち込んだ日も、変わらずそばにいてくれる存在は、それだけで心の支えになるのだと知りました。

2匹いることで、暮らしのリズムにも変化が生まれました。散歩の時間は私にとって“心の深呼吸”。外の空気を吸って、季節の移り変わりを感じて、ただ歩くだけ。それだけなのに、頭の中の余計な雑音がすっと消えていく。2匹が嬉しそうに歩く姿を横目に見ていると、悩みごとも少しずつ整っていく気がするのです。

彼らと暮らして気づいた一番のことは、「愛情は循環する」ということ。こちらが与えるばかりではなく、こちらが癒されるばかりでもなく、気づけばちゃんと行ったり来たりしている。言葉は通じなくても、心はちゃんと通う。そんな当たり前のようで忘れがちなことを、毎日の中で思い出させてくれます。

もちろん、手がかかる瞬間だってあります。いたずらをする日もあれば、こちらの予定通りには進まない日もある。でも、その“予定通りにいかない時間”こそ、生活の柔らかさを教えてくれたように思います。効率や正しさばかりを追いかけていた私にとって、それは大きな変化でした。

2匹との暮らしは、いつも劇的な出来事があるわけではありません。でも、小さな幸せが積み重なっていく感覚は、他の何にも代えがたいものです。もし心が忙しくなりすぎたときは、足元にいる温かい存在にふと目を向けるだけで、きっと救われる瞬間があります。そんな静かな幸せを、これからも大切に育てていきたいと思っています。